どらこ

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生のどらこのレビュー・感想・評価

4.1
吹き替えで鑑賞。相変わらず期待を裏切らないクオリティー。
やっぱ普通に面白い…..

グリンデルバルトが開始五分で脱走するという急展開でスタートする今作。

全体的に暗い!!雰囲気も色調もストーリーも!! まぁ暗いほうが好きなんですけど、魔法的なワクワク感は前作に劣り、冒頭の脱走チェンジシーンがピーク。


相変わらずエディ・レッドメインのコミュ障演技がずば抜けてリアル。
目が泳ぎまくるし抑揚なくボソボソと喋る感じが、こういう奴いるな〜って。

あとは前作に比べ若干話が複雑。単語や人名など多数出てくるので整理しながら見ないと混乱する。


特にレストレンジ家という単語が鬼のように出てきて、その血縁関係がかなり複雑。

黒人=セネガルの純血一族だけどレストレンジ家に誘拐される。血は繋がってない
リタ=誘拐されたセネガル一家の妻とレストレンジ当主の間にできた黒人とのハーフ
唯一の純血レストレンジベイビー=溺死
クリーデンス=最後の純血なる魔法使いと思われていたが実は...



過去作にも登場したお馴染みの要素
・ホグワーツ
外観、闇祓い授業の部屋、食堂など。談話室はなし

・暴れ柳
そういえばこいつも生物だったな….

・ボガード(自分が恐れいている事を映し出す鏡)
ルーピン先生のリディクラス授業で登場し、今作も同じような授業風景が見れて懐かしかった。

・賢者の石に出てきた願望を移す鏡
過去作では切ない家族全員集合のシーン。今作ではただのガチホモシーン

・ナギニ
お辞儀の最後の分霊箱として登場した馴染み深い大蛇だが、今作ではまさかの人間の姿として登場。
見世物芸として酷い扱いを受けている。大蛇になった経緯も解明された。

・グリンを輸送していた冒頭の鹿
なんか死に直面した人にしか見えない生物で、過去作ではハリーとルーナだけに見えていた、というのは覚えている。

・惚れ薬
ラベンダーとかいうブスがロンに使用していたやばい薬がまた登場。
今回は構図が逆で美人なクィニーがクソデブに薬をぶち込む。

・破れぬ誓い
フォイとスネイプのやつ。ネタバレになるので割愛


また、600歳の錬金術士ニコラス・フラメルが登場する。
すごい聞いたことある名前だったからググったら賢者の石を作った張本人だった。
というか一番ビビったのは実在する人物だということ。それも錬金術という概念の発起人らしく、金を生成していたらしい...カメオ出演かな??
ニュートに部屋を貸したり、フィニートで青き大炎から街を救ったり、このジジィが今作のMVPと言っても過言ではないでしょう

今回は全体的に暗めな雰囲気で、小さな確執が起因して起こる出会いと別れをよく描いている。
美人のクィニーとクソデブ
リタとニュート&おにぃさん
ナギニとクリーデンス
あの集会にいた主要人物全員(ニコラス以外)が、大切な人を失っている。
過去を清算しなければグリンは倒せないという、決起表明のきっかけとなる怒涛のラストだった。

青き大炎の中に足を踏み入れるクリーデンス。その行動は誰かに強制されたのではなく、初めて自分の意思で行動した歴史的な瞬間だった。
自身で選んだ悪の道の第一歩として、意思表明とも言える杖をぶっ放すシーン。こういう展開、すごく厨二っぽくて好きです。


こういう閉鎖的で未熟な精神を持つ人間は、特定の人物に心酔しやすく、力をコントロールできないので絶対に暴走する。
ラスボスはグリンではなくクリーデンスだと予想。多分グリンはクリーデンスを利用しようにも扱えなくなってぐちゃぐちゃにされるでしょう、、、


グリンの演説シーンは圧巻で、魅入っちゃった。
自然に組織に入りたいとさえ思ってしまった。
すごく既視感あるなーと思ったらヒトラーの演説とよく似てた。間の使い方とかね。
思想も似てるし。

ともかく、次回作も楽しみ。面白かった。
どらこ

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