Ginny

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密のGinnyのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

真価が問われる三作目。
SWもいつまでもマークハミルヨーダレイアオーガナ(混)に頼っていられなかったように。

ファンタビ一作目からあったニュートの魔法動物との邂逅〜不思議な振り付けを添えて〜が健在で、そりゃニュートが主役なんだからこの要素は大事だよなと満足。
予告で見た時はまた変なことやってる…と思いましたが、これとボウトラックル、二フラーのくだりはお馴染みで面白かったです。

キャサリンウォーターストーンが産休でどうなることかと思ってましたがティナは全編登場少なめで話が進みましたね。これが元からのシナリオなのかキャストの事情を鑑みてなのか気になるところ。

ハリポタに頼らず、ファンタビで…となるとどうしてもパンチが弱いように思えてしまったところもありました。
でもラリー先生が良かった!呪文学の先生なので戦う時の魔法が多彩で見ていて気持ち良い!
パーティ会場での勇ましい姿、ブータンで多彩な魔法を使うところは惚れ惚れ…平たく言えば萌え散らかしました。

母校()が映った時はもう懐かしすぎてそこで泣くかと思いました。
そしてブータンでラリーとテセウスの鞄が開いた時ハリポタおなじみのゴールデンスナッチ、クァッフル、怪物的な怪物の本が出てきて、BGMがニンバス2000だったのはもう悶絶しました。
バイバインみたいに増えてくやつは、DHでベラトリックスレストレンジの金庫にかかってた魔法と同じなのかな?

アバーフォースが「always」と口にした時脊髄反射で泣けたのですが、いや待て!?それはスネイプが何十年秘めてアランリックマンも同様に秘め続けたあの思いあってのalwaysだぞ!軽々しく使うな!とキレそうになりましたがいや待て、WW(不吉なあれではなくWizarding Worldです)の創造主JKローリングがシナリオだぞ、と瞬間湯沸かしの怒りを鎮め、アランリックマンが悲しくも亡き今、このalwaysはWWに引き継がれていくのも大事なのかもしれないと思い直しました。
go home じゃなくて come homeなのは、行ったことないhomeなのでcomeなんでしょうか?

ミネルバマクゴナガルの歩き方、手の動きがマギースミスまんまでビビり散らしました。

キリンと訳されてたのですが、麒麟の方が雰囲気出て通じたんじゃ?と気になりました。
日本はビールのパッケージのおかげでイメージと漢字が浸透していると思ったので。
どうしてもキリンだとジラフの方がよぎってしまってぐぬぬとなりました。

そして、Dumbledore。
今まで裏話的に語られてきましたけどfall in loveだったことが明言されましたね。
最後、ジェイコブとクィニーのウエディングに出席しないのが淋しくも納得でき、この人はどこまで孤独を抱えてきたのか、とラストシーンと彼への想いが相まって泣けました。
思い返せばチャーミングで少し変わってる人なんて思ってましたが、マダムポンフリーから耳当てを誉められたことを嬉しかったことにあげるのはただ控えめで優しいというだけでなく、小さなこともとても大きな喜びに感じられる、その裏には苦しみもあったということなのでしょうか。
彼がマイノリティだから故の苦しみがあった、と記号的に簡単に理解するのは嫌だと思いました。アルバスにはアルバスの、彼にしかわかり得ない孤独もあり、そして喜びもあった。

孤独にどう打ち勝つかはハリポタシリーズでも描かれた話です。ファンタビにもその流れが組み込まれていることに、スピンオフでありながら脈々と続くWWoHPの芯を感じました。

マッツミケルセンのグリンデルバルドですが期待していたけどう〜ん感が私はありました。
もういっそジョニデで良かったのかもしれないと思ったほど。ジョニデにも相当違和感感じてたくせに。
というかそもそもジェイミーキャンベルバウアーとアズカバンに入れられていたじじいの姿(でしたっけ???)しか知らないのでそこを埋めるイメージが今公開されたので埋めるのに苦労してるのかもしれません。掴めない人物だったので。


ローリングさんのトランスフォビア発言の余波がまだあり、そりゃ流せることではないけれど過去の出演者がハリポタの知名度を利用して有名になったのにローリングを貶したり、作品はずっとローリングの生み出したもので稼ぎ続けてるのに、ダブルスタンダードが不快に思えてきてハリポタを好きになって20年、私にも限界が来たのか魔法が解けてきたのか生きる現実はあまりに厳しいのか、もやもやしてたのですが。
先日ジョンウィリアムズのコロナ禍以降のベルリンフィルコンサートをWOWOWで見て。
PSサントラ19番のヘドウィグのテーマが演奏されて泣き崩れました。その後ダメ押しのハリーの不思議な世界(サントラ2番)のイントロでさらに号泣しました。
ヘドウィグのテーマはPSのエンドロールでしか聞けない大大大好きなものだったのでそれが聞けたのが嬉しいですし、ハリーの不思議な世界も大好きな雪が降り積もるHogwartsの景色をハリーがヘドウィグと歩くあのシーンも大好きですし、語り尽くせない想いが詰まって大好きだった過去が一気に思い起こされて溢れかえりました。
自分の中にあったものは確かで、その時に好きだった想いは今もこれからも大事にしたいと思いました。

選挙の今回の話は、現実が恐ろしすぎてフィクションとして見ればいいのか、候補者の国籍が忖度なのかとか考えてしまったりもやもやもありましたが、いつだって現実にも通用するものもここには描かれていると真剣に向き合って見てきたので、よっぽどのことがない限り信じて映画から吸収していきたいなと思いました。

クィニー可愛く戻ってよかった!!
PC外したヘアメイクって、こういう使い方もあるな!と感心。
そしてバンディ好き。
Ginny

Ginny