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ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密のrichardのレビュー・感想・評価

3.5
ファンタスティックスビーストの箸休め番外編。ダンブルドアをメインに置いているはずなのにそう感じてしまうのが惜しくて惜しくてたまらない。つめこみすぎなようもするし、だからこそ大事な部分にフォーカスできずにいるような。。前作の評価によって変わってしまうのかもしれないけど、やっぱり原作ありきじゃないからこそ、キャラクターが脚本に都合よく動いていると感じてしまうのは、1作目から変わっていなくて。。う〜〜〜ん。

麒麟が選ぶのはジェイコブであってほしかったし、そうじゃないとこれまでの彼のキャラクター設定が活かされないような気がする。かといって、ダンブルドアが選ばれてからのジェイコブもしくはその逆だとしてもどっちかが選ばれても二人とも大臣になるわけにもいかないし物語的にも困るだろうし、落としどころとしてはそうなるか〜そうだよなあ〜〜〜。麒麟が見抜くのは、ただ単純に心が美しいそれだけじゃない、何かこう、もっと深いものがあるのかもしれないね。人生の厚みというか。みんなにはわからないようなのものが。それがダンブルドアの秘密だったのかも。なるほど。

ってなるほどできるか〜〜〜〜〜〜い!
アトラクションとしてはまあまあ、映画としては、、、って感じで、自分の気持ちをどこに置けばいいのか分からずに終わってしまった。前作もそうやったけど短期戦のせいだとしてもやっぱキャラクターが可哀想。
せっかくやったらもっと若き日の二人のシーンを見せてくれてもよかったのにな。っと思うし、つめこみすぎてるからか、やっぱダンブルドアの秘密はおまけに見えてしまい、世界を巻き込んだ壮大な痴話喧嘩にしか見えなくなる。もっと大事なものが、あるはずだし、あっていいと思うんだけど。

でも麒麟めちゃくちゃ可愛かったな。綺麗やったし。
魔法動物との旅は相変わらず楽しいし、映像美はさることながら建造物への気合いの入り方も魔法ワールドの醍醐味で、やっぱり好きだなって思う。映画館で観たけど消化不良でレビューも遅くなってしまい、その上filmarksのレビューをこの3作品並べたいがために他の映画のレビューができずにいました。

愛じゃよ、と、やわらかくハリーに伝えるダンブルドアが、かつて抱えたもの。今も抱えているもの。そのことを思うと、胸がえぐられる。
わたしはどんなにこっぴどく振られても、恋人のことを嫌いになって別れることはあまりない。どちらかというと、元気にしてるかなとか、幸せにはなれたかなとか、あなたがいなくてもわたしはもう平気だよとか、そういうことをずっと思ってしまったりはする。
ただ、グリンデルバルドのように「自分以外あなたのことを愛せる人なんていない」(そしてそれをダンブルドア自身も分かっており、孤独を覚悟している)というのが、マジでもう、なんであんたらは戦わなあかんねん抱きしめあえよ。。。って気持ちになる。でも一度別れた相手と復縁してもうまくいきっこないよね、わかるよわかる(わかってない)

ニュートとテセウスの兄弟の絆とか、ニュートとバンティの信頼とか、ジェイコブとクイニーの恋とか。笑いとともに表現される数々の愛が、当たり前ではないということを感じさせ、ダンブルドアと、その背中を見つめるわたしたちにしんしんと孤独が降り注いでゆく。
誰かがとなりにいるということは、奇跡なんやな。

てかマッツめっちゃよかった!かといって、じゃあ最初からジョニデじゃなくてよかったやん!ともならへんのが、ジョニデやっぱすげ〜って思う。唯一無二。でもアルバスとの悲恋を物語らせるにはマッツでないとこうも美しく見えへんかったろうし、役を自分のものにしてる感あったな〜。さすがやった。あと普通に顔面が好きすぎた。

次作もよろしくお願いいたします!
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