ケンタロー

スーサイド・スクワッドのケンタローのレビュー・感想・評価

スーサイド・スクワッド(2016年製作の映画)
3.5
アマンダ・ウォラー最狂説

エアー監督版スーサイド・スクワッドです。コレ、定期的に観直すくらいに好きなんだけど、悲しいかな世間じゃ評価低めだし、ガン監督版の出来がブッ飛び過ぎてて(笑)ますます比較されてしまうのがちょっと残念…(^_^;)

エアー監督版のどこが良いのかって言うと、まず第一にDCEUシリーズに属していながらも一線を画している世界観とキャラクターたちね!暗くて重いイメージのDCEUをポップでライトに変える口火を切ったのは、エアー監督版だろう。

で、もちろんマーゴット・ロビー演じるハーレイ・クインは、ドが付くほどのハマり役でキャラとしては完全に一人勝ちしとる。

ウィル・スミスのデッド・ショットは品があってクールだし、ジャレッド・レトが前のめりで挑んだジョーカーもなかなか野心的だ。

レトについては、なにせダークナイトのヒース・レジャー演じるジョーカーがすでに伝説となっていた当時、新たなジョーカー像を構築していくってのは相当なプレッシャーと苦悩があったと思うのだけど、それでもしっかりレト版ジョーカー(やんちゃで病んでて、ハーレイとのゴリゴリ共依存を感じさせてくれる実に面倒くさそうな輩ジョーカー)を仕上げてくるあたりは流石だ。

日本じゃ全然知られていないようなDCコミックのヴィランたちが主役を張るというのがスーサイドスクワッドの面白さであり、DCにも魅力的なヴィランがまだまだたくさんいるってことを教えてくれたってのもエアー監督の功績だと思っている。

惜しむらくは、各キャラの背景の描き方にもっとメリハリが欲しかったとこ。描くor描かないってのをハッキリさせて、バックボーンよりはもっと現場&現在重視でキャラを立たせた方がより印象に残ったんじゃないかな。この辺、ガン監督版は実に上手いんだよなー。

本作、ストーリー展開がかなり酷評されてたりもするんだけど、それってこの物語とスーサイド・スクワッド(タスクフォースX)結成のそもそもの発端となるアマンダ・ウォラーというキャラクターに尽きると思うんだよね…。

はたして、ウォラーって有能なのか無能なのか…。いったい、ウォラーって何がしたいの?という…(;´Д`)

ちょっと狂気すら感じるアマンダ・ウォラーは、そのまんまガン監督版にも引き継がれていて、抜かりなくそんなウォラーをイジってくるあたり、ガン監督サイコー!って思ったわ…。あ、イカンイカン、コレはエアー監督版のレビューだった(笑)

エアー監督版にしても、ガン監督版にしても、並み居るヴィラン共より、このアマンダ・ウォラーというキャラクターが一番ヤバくて一番面白いキャラクターだと思うので、今後もウォラーに注目していきたい♪