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心が叫びたがってるんだ。のobaのネタバレレビュー・内容・結末

心が叫びたがってるんだ。(2015年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

水瀬いのり出世作かつ産業アニメメーカーになりつつあった長井岡田田中トリオの劇場進出ということで当時ワクワクで映画館に足を運んだものです。

「虹の彼方に」と「悲愴」をマッシュアップするアイディアはよかった。

ですが凝り固まった価値観の登場人物が多いリアルな世界観と主人公・順の心象風景およびミュージカルのファンタジックな世界観の塩梅が絶妙に悪く、作品に没入することなくどうも一歩引いた目線で見てしまいます。
語り部であり順に寄り添った没入の入口たりうる主人公の拓実でさえその実リアリストだったという実に救いのない運びです。
順の失語が治った、ミュージカルが成功したカタルシスもクソもあったものではない。

綺麗な風景も声優の演技も音楽もキャラクターもあくまで舞台装置であり本筋でついていけない映画にはついていけないのだと実感しました。

あと主題歌、ゼロ年代初頭のALFEEなどのようなトレンディでメロディアスな編曲ですがCメロの歌詞「漫画読んでる」がリアルに寄り添ってますよ感をチラつかせておりこの映画の不快感に答えをくれます。
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