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心が叫びたがってるんだ。のogのネタバレレビュー・内容・結末

心が叫びたがってるんだ。(2015年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

公開当時に友達が大絶賛していたけど不思議と観る気にならなかった作品。BSで放送するってことでなんとなく観た。イイハナシダナ−って素直に感動する気持ちとケチをつけたい気持ちが同居してる。
爽やか青春ストーリー、いいっすね。眩しい。高校時代に戻りたくなった。クラスで何か企画を実行するみたいなあの空気感ってもう二度と訪れないんだと思うと物悲しい気持ちになる。
成瀬順(主人公の女の子)が庇護欲を刈り取るバケモノみたいに作られていて、「オタクはこういうのが好きなんだろオラ」と言われてるようだった。まあ思惑通りになってたわけですが。んで野球部の坊主キャラは熱血でムードメーカーで聖人と相場が決まっているって思っていたからこれに出てくる田崎くんには驚いた。登場したときには普通に嫌なヤツだったしな。
「物語を面白くするためにヘマ・ドジ・突飛な行動をさせられるキャラクター」が見てられないから、成瀬が起承転結の「転」を引き起こす場面はきつかった。というかクラスメートにめちゃくちゃ感情移入しちゃったわ。ああなる展開になるのはそこまで不自然じゃないとは思うけど、あれは擁護できんかなあ。『あの花〜』『聲の形』あたりのこの手の青春アニメ、主人公サイドの罪悪や腹黒さみたいなのを描いてリアルなキャラクター像を目指しがち。この映画ではその反動でクライマックスでのクラスメートの聖人君子さが際立ってやや違和感があった。まあ行事のときに浮足立って妙なテンションやノリが漂うのはすごくわかる。奇妙な一体感で満ち溢れるあの感じ、あるよね。
そのあたりを気にしないように軽い気持ちで観れば感動もできるし、爽やかな気持ちよさを与えてくれる良作。主人公格の男女ペアの関係の帰着は良い意味で裏切られた。よくやってくれたと思った。天邪鬼なので。
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