記録。
たった、2日間だけの恋
『荒野にて』のアンドリュー・ヘイ監督による、以降のLGBTQ映画におけるゲイの描き方を変えたとまで評される金字塔的作品(らしい)。
一夜限りのつもりで知り合ったライフガードのラッセルとアーティスト志望のグレン。急速に距離を縮めていく2人の青年の濃密な2日間を描く。
なんて飾り気の無い作品だろう。
室内のBGMはあるものの劇伴も無ければ、まるでドキュメンタリーのようなスタイルのカメラワーク。ストーリー自体なんら大したことが起きるわけではなく、殆ど主演2人の会話劇。
だけど、劇中の彼らが抱える孤独は公開から10年以上経った今もリアルなものなのだろうと感じられる。
ストレートな同僚の猥談に物憂げな表情を浮かべたりはするものの、まぁ順応しながら生きるラッセルと、ストレート前提の社会に憤りを隠さないグレン。対象的な2人がぶつかり合う姿、言葉一つ一つに、きっと自身もゲイである事を公表する監督の思いが込められているのではないでしょうか。
キレイ事を言うつもりは全くないので、なんらかの感銘を受けたかというとそうでもありません。それは僕がストレートだからかもしれないし、シンプルに合わなかっただけかもしれません。
ですが、当事者がどのような葛藤を抱え、またそれぞれに温度差があること、そして結局は自身のアイデンティティに纏わるという普遍的なものと解釈しました。何も特別な事では無いのでは?と。
ちなみに、フィルマにはアマプラレンタルしかないように表示されてますが、U-NEXTで見放題配信してます。
アマプラポチーする前に気づいておけば良かった…