Few

WEEKEND ウィークエンドのFewのネタバレレビュー・内容・結末

WEEKEND ウィークエンド(2011年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

末永く生き残る映画。

二人が出会った日々のほんの些細な会話から別れがくることをどこかで予感していたり、ゲイに対する価値観の決定的な差がみえたり、胸を張っていようとしてもどこか後ろめたい部分は重なったり、会話と室内外の距離感もかなり絶妙だったと思う。細かい仕事の連続、美しいです。


一番好きなシーンを挙げるのは難しいけど、父親にカムアウトする場面を演じるところと、帰り道にクリス・ニューが振り返る三回のシークエンス。特に帰り道、そこに付与される意味がすべて違う、変化している。そして、トム・カレンが帰り道に思うことを話した後だったから三回目のクリス・ニューの後ろ姿はどこか心配させるような心許なさがある。
クリス・ニューは、トム・カレンと出会う前のほうが獰猛で聡明なゲイという印象が強かったが、二人が出会って以降、クリス・ニューの方はどんどん子供じみてきて、不安になるような獰猛さに変わっていった。一緒に居ると、何かが憑ってくるのだろうか。

アンドリュー・ヘイは『Lean On Pete』が出会いだったが、『45 Years』、本作すべて文句なかった。好きやなあ。またこの人のつくる映画をみたい。
Few

Few