インタビューという形のピロートーク。
アンドリュー・ヘイ監督、脚本、編集。
「2日なんて大した時間じゃない」
ほとんどが、ラッセルとグレンの会話劇。
しかもほとんどが他愛もないもの。
それでも2人のキャラクターを際立たせ、2人の親密さをかもし出させるのは、脚本と編集をこなす、ヘイ監督の真骨頂。
だからこそ、ラスト近く、フェンス越しのホームのシーンで、涙腺崩壊につながる。
「ゲイの通過儀礼」
親を知らないラッセルでさえ、カミングアウトをしなければならないと感じる。
なぜゲイだけが、カミングアウトをしなければならないのか。
ストレートの人間が、自分がヘテロセクシャルであると、”カミングアウト”しないのか。
そこに”今”を切り取った感じがした。
シャーロット・ランプリング出演映画『さざなみ』
ジョナサン・グロフ出演ドラマ『ルッキング』
今作以降の作品を先に鑑賞してから、今作を見ることで、彼の原点に触れた感覚がする。
大好きな進行中のドラマシリーズの、シーズン0(ゼロ)を見た感じ。
これからもまだ彼の作品を見続けられる。
その幸せを感じさせてくれる監督は、そう多くない。