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WEEKEND ウィークエンドのはてなのネタバレレビュー・内容・結末

WEEKEND ウィークエンド(2011年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

監督のアンドリューヘイが「個人的な経験を綿密に語るほど、それは奇妙なことに、普遍的になる」って言っているのが好きで。主人公2人は、意見が合わなくとも対話を恐れない。ポジショナルな経験が共鳴しあう瞬間を丁寧に描いている。

ゲイ男性として生きる主人公2人は繋がりを求めていて、親密な関係を求めていて、それを妨げる世界に変化を求めていて。「個人的なことは政治的なこと」ってまさにこういうことだなと思う。ゲイとして生きることを社会が容認するべき、というよりもむしろ「ゲイを周縁化して作られた社会」そのものが根本的に変わるべきだと、グレンとラッセルの生活や対話を通して浮かび上がってくる。徹底して当事者の目線で真摯にコミュニティに語りかけつつ、ヘテロの観客にもただ消費して止まっていいのかと鋭く問いかけている。すごくすごくロマンティックで、すごくラディカルで、すごく挑戦的。
何度も見返してはその度に力をもらってきた。
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