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エル・トポのordinalのネタバレレビュー・内容・結末

エル・トポ(1970年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

様々な敵との一騎討ちを経て崇高な精神と無敵な体(撃たれる場所を調節する方法)を習得したのに、最後は結局感情のままに皆殺しにするのか、、、。
欲するものがあっても得る目的と必要性が無いと、もぐら(=El Topo)の様にがむしゃらに求めていた光を得ても自滅するだけ。それがこの映画のメッセージだと感じられるが、それはまた動物としての本能でもあるのだろうか。

一ヶ所に留まらない旅人であるところとか7歳児に母親の写真と縫いぐるみを埋めさせるところ(ちょっと酷だが)とか、砂漠から水や卵を掘り起こすところとか、「ない」と繰り返す女を張り倒して気付かせるところとか、ホドロフスキー作品には他でも一貫して禅のミニマリズムの様なものを感じないわけにはいかない。

また、砂漠を放浪する男と女の関係性、砂の中でのまぐわいと目覚め、砂漠に突如現れる梯子の付いた円形の塀などからは安部公房の『砂の女』が想起された。
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