『106分間、あなたが目にしたものは、果たして真実か?』
人はみたいように、物事をみる。
本作を手掛けるのはドイツのバラン・ボー・オダー監督。
驚異のマインドファック・スリラー。
聞きなれないジャンルだけど、要は大どんでん返しがありますと、自信満々な訳で。
そうなると此方としてはミスリードなんてされてたまるものかと闘志全開で観構える次第。結果としては、まあ騙されました。
騙されたというか、結末ありきな物語の魅せ方だから推測の余地がなかったとも...。
宣伝で大々的に謳っているのにこれじゃあなんとも、手品で視聴者に好きなトランプすら選ばせてくれないような感覚。
正直、消化不良でした。
リアリティが無いのも原因?集団で行動している痕跡がたくさんあるのに今更単独犯を装ったり、指紋ベタベタ残したり、
簡単にPCに近づける杜撰な警備や、身分証なしで入れるセキュリティの甘さ、机の下に隠れてばれないのに捕まる時は理不尽なくらい早く捕まるなど都合良すぎな展開が多すぎ。
ハードルの高さとの落差でしょうもないダメ出ししちゃいました。ただ、騙されまいと観入ってしまったのも事実であるから面白かった事には変わりない。これも『みたいように、物事をみてしまった』かな?
仮想空間のネットのやり取りを地下鉄の電車内で仮面をつけてやり取りする演出は上手いと思った。