このレビューはネタバレを含みます
鬱屈した生活を送る主人公が、ハッカーとしての才能により仲間とともに快楽的ハッキング事件を起こしたが、とあるきっかけから殺人容疑をかけられ命を狙われる、ミステリー作品。
「ユージュアル・サスペクツ」「ファイトクラブ」系列のどんでん返し映画。特に「ファイトクラブ」は、作中にポスターが登場するなど、かなり意識された作品。むしろ「ファイトクラブ」があったからこそ、もう一捻りの仕掛けが施されていました。劇中のハンナと同じく、まんまと騙されたので、どんでん返し映画として十分楽しめました。
ダークウェブ世界を、サイバーな地下鉄で表現しているのが最高にスタイリッシュ。キーボードカチャカチャやっているだけではなく、顔の見えない相手と対峙するハッカー同士の緊張感が、カッコよく演出されていました。
少し物足りなかったのは、クライマックスの種明かしがあっさりしているので、MRXやハンナを「出し抜いてやった感」がもう少し欲しかったところ。また、マリのポジションと目的がよく分からずでした。
トリックがあっさりしていますが、どんでん返し映画として仕掛けとともに楽しめる作品でした。