ゴロツキとオタクで構成されたハッカー集団の動向を追う。
彼らの手腕より、幼稚でコンプレックスだらけの人格をフォーカスする作風は、青春アンチヒーロー映画のよう。
もっとナードでハードボイルドな内容を期待していたのだが…、類型演出が頻出し、スリルに欠ける。
しかし終盤の脚本及び、オンライン上のコミュニケーションを敢えて可視化した場面は面白い。
サイバーバンカー、シャイニーフレイクス事件が起きたドイツから、出るべくして出た作品と言えるが、同時にピエロの仮面や権力に楯突く一種のテロリズムといった様相は、ファスビンダーの『第三世代』を連想させた。
