このレビューはネタバレを含みます
評価は高いが自分にはちょっと分からなかった。
まず不思議だったのはアンフェタミンやコカインなどのイリーガルドラッグではなく、リタリンという処方薬を使っていた点。
日本ではかつてうつ病治療に使われた薬だが、アンフェタミンと同等で中毒が問題になり処方されなくなった有名な薬ですね。
予告編を見るとおそらく痛快かつどんでん返しがあることは想像がついたが、この薬が出てくる時点で精神的な問題、誇大妄想や解離が関与している可能性もまた想像できる。
そして舞台がヨーロッパであるため、どの機関がどれだけのもので、ハッキングされることがどれほど危機的な状況か実感として分からない。
ユーロポールとは何ぞや?ヨーロッパ連邦捜査局か?
これがアメリカであればNSA・ペンタゴン・CIAと名前を聞くだけで分かるだろう。
そんなわけでどれだけの犯罪なのか判断しかねる。
さらにハッカー同士のやり取りがイメージとして電車内?で行われており皆覆面をしているが、それも最初はなんだか良く分からなかった。
指摘している人も多いが、ヒロインが冴えない。特に惹かれる点もなく普通。至って普通。心踊らない。
スタイリッシュなシーン・カット割りにダンスミュージックを合わせて何となく格好良く仕上げているのもこの手の映画にありがちで特に面白味もない。
4人による犯行かと思いきや解離性同一性障害の主人公1人による犯行、かと思いきや実は皆存在していて捜査官にその答えを導かせるように仕向けた、というオチのようだが。
どのへんがマインドファックムービーなんだろうか。
反論は多そうだが私としては冗長で面白くもなく、期待感があっただけに残念な作品でした。