kissenger800

パーフェクト・ゲームのkissenger800のレビュー・感想・評価

パーフェクト・ゲーム(2011年製作の映画)
-
これはコンテクスト知らないと謎が多すぎるやつだなあ。

- 野球ことにプロ野球って1対1の物語であってはいけないのでは
- しかもシーズン序盤5月の試合らしいじゃないですか、史実が間違っているとしか
- LOTTE(映画制作)がLOTTE(プロ野球球団)をネタにするならこれだろ、は理解するとして、日本でいえばTOHO(映画制作)が阪急(プロ野球球団)を映画にするとき上田監督の日本シリーズ(1978)ホームラン/ファウルをめぐる79分抗議を選ぶぐらいには、え、そこですか。って感想がなくはないです
- 主人公のひとりが亡くなったのが9月で12月公開。って用意のよさはどういう顔で受け止めればいいのでしょう
- 全斗煥が心置きなくdisられているのはこの年になってようやく光州事件関連記録がユネスコ世界遺産に登録されたことと無縁ではない、そのぐらいは分かる

なお主人公のもうひとりが日本に来た2年目の活躍を記憶している者としては、投球フォームけっこう寄せてるじゃん。とか川崎時代のLOTTEユニフォーム的なものをこれだけ見せられると、先日あまりに不幸な亡くなり方をした背番号29を思い出すしかなくて困るわ。とか本題以外のところにも勝手にドラマを感じてしまうので心臓によくないです。

あとね、この作品が描いている韓国プロ野球創成期、NPBで限界が見えた選手が格下の韓国で無双、って時代ですが通名でしか知らなかったけど実は韓国ルーツだったんだ。という人生最初の驚きを体験していたんですよね。昭和の野球キッズたちはそういう情報ゼロだったの。金田も張本も王も、みんな並びで「スーパースター」として括っていた。時代ですな。

※1月18日のGoogle Doodleで衣笠を思い出した。彼の全盛期、その出自を気にする声が無かったとは言わないけど、絶対いまのほうが雑音デカい世の中ですよ。みんな、それで幸せかい?
kissenger800

kissenger800