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踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望のmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.5
四部作×4シリーズ、グルグルローテーション。Part.Ⅱ。
4周目①。ついにフィナーレ周、突入。

TVドラがあり、色んなスピンオフがあり、TVスペシャルがあり、劇場版も4作できる。

フジテレビがお台場とありとあらゆる映像メディアを総出で作り上げた警察エンターテインメント。

青島の室井を中心にした、現場の地べたを這いつくばってでも真実を勝ち取る捜査と、それを上から目線で会議室からの指示で時にはご都合主義や隠蔽すら計ろうとする官僚体質。

常にこれを話のベースに置き、毎回それが障害にもなり、事件を起こし、解決の糸口にもなる。

現場の捜査にしろ、官僚体質の会議室にしろ、だいぶ、いや、相当エンタメ仕様にしている。
多分ガチの警察官や警察官僚が観たら「んなことあるかよ」と言うんじゃないかと思う。

それを考えてしまい、特にこのシリーズに思い入れもなく、リアルな刑事サスペンスがお好みの方にはなかなか受け入れられない、、、それが、極まったのがこの最後の4だと思う。

比較的、このシリーズはご贔屓にしていても、さすがにフジテレビバラエティのあざとい印象を受けてしまうほど。

そのバナナって、、、そのリュックサックにも、、、みたいなさり気なくない宣伝があったり。
そう言う気になることは気になっても考えない。

青島も、すみれさんも、歳を重ね、キャリアを重ね、ここまでの足跡が体を蝕み、向き合いながらもあの頃とも違う。
室井も偉くはなってるけど、理想にはまだ近くはない。

この長きに亘る歴史で変わったことと変わってないこと。

その根幹、警察の隠蔽体質。
これを、ここで、この最後で、、、急に、露骨に切り込む。

だからかなり色々核心には迫る。
急に核心に迫り過ぎて、みんなが身構えてるのがわかるほど。
そして、今までこんな関係や過去があったのか、それがよくここでさらけ出たな、という具合に。

それだけ、“それだけのことが起こる”。
かなり根深く描こうとはしているし、すでにスリーアミーゴス達は一線を退いているので、笑いの部分はこれまでよりは少ない。

でも、滝藤賢一、ワンさん、面白い、切れ味良い。
これが『踊る〜』の最終章。

もちろん、ここまでの集大成に相応しいキャストの総出演、不自然なほどに。

前作に比べて、青島と室井が、向き合ってる感があったのは良い。

色々気になることもあるにはある。
だけど、最初のTVドラマから楽しく観てきた。
そんな『踊る〜』の歴史や自分の歴史、積み重ねも感じながら、「お疲れ!」って言いたくなるフジテレビの伝説的な警察エンタメ映画シリーズ。

すみれさんと青島、、、どうなの、結局。
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