あをによし

ナショナル・ギャラリー 英国の至宝のあをによしのレビュー・感想・評価

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その絵がどこに飾られていたかまで考えて解釈すること。それを唱えながらも歴史文脈から遊離した無地の壁に描き手と買い手の恣意から逸脱した順に配置すること。絵の修繕はそれまでの何層もの歴史をわずか数秒で書き換えてしまう行為であるということ。

この映画を見ている側も生活に余裕があるわけだが、かつては市民革命の中に誕生した美術館も今やブルジョアな趣味なんだな、に結局は収斂してしまう3時間だった。