うわ〜こんな風に中世ヨーロッパの絵画について解説出来るようになりたいな〜
イギリスの至宝を語り尽くすドキュメンタリーです。美術館のキュレーター達の解説を聞けて、まさにロンドンの美術館の中に居る気分で見れます。
【ネタバレあり】最後に出てきたケルト系？詩人の女性、「星の響きを言葉にしたくないから星を1つづつ繋げていくような読み方をします、だからカツカツした星の響きになります。」みたいなこと言うから一体どんな読み方？とワクワクして待っていたら、結構普通の朗読だったような…。美術と歴史が好きな人にはたまらないかも。

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フレデリック・ワイズマン監督の今年の作品！今回はロンドンの国立美術館ナショナル・ギャラリーの様子を捉えたドキュメンタリー。３時間超える長尺ですが、『ショア』に比べたら短編映画ですよ！！（大嘘）

しかもですね、今まで見たワイズマンの中では見やすいし、一番タメになると思います。なぜならばダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ゴッホなどの絵画の解説をしてる人を撮ってる(あくまで視聴者に向かって話すドキュメンタリーはワイズマンは撮らない)ので、自然とその知識を得る事ができるからである。

が、しかし相当マニアックな解説なんですねぇ。絵画とかに興味ある人は楽しいでしょう。
僕はそんなに興味ないですが…見ていられます。おそらくいつもの殺風景な風景とは違って絵の力が加わってるので耐えれるのでしょう。
家に居ながら美術館に行った気にもなれるのだから贅沢な時間と言えるかもしれない。

ただ、構成としては今ひとつ工夫が見られない気がします。

• #片腕２０１５年公開映画

『ニューヨーク公共図書館エクス・リブリス』に引き続き、Amazon primeで見られるということでこちらも視聴。図書館が「知」の集積地かつ発信地だったとすれば、美術館は「美」のそれに相当するだろう。前者がワイズマン監督の『純粋理性批判』だとしたら、本作は『判断力批判』的なものだと言えるかもしれない。

日本でも近年「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」として東京・大阪で紹介されていたThe National Galleryは、ロンドンはトラファルガー広場にある、1824年設立の国立美術館。大きな特徴の一つは、コレクションの基礎が王侯貴族によるものではなく、民間の美術愛好家によるものであったということ。

映画では、冒頭、建築家ウィリアム・ウィルキンスによる初期のデザインを今に伝えるファサードを正面から捉える短いショットをはさみ、無人の美術館内部、そして所蔵名画の連続紹介に見入っていると、突然、清掃員の爆音クリーナーによるフロア掃除の様子が映し出される。「英国の至宝」などという邦題から、美術館のガイドツアー的なものを期待していると(実際そういう期待をしていたらしいAmazonレビューなども見受けられる)、ここで大きく肩透かしを食うことになるだろう。

そう、これは美術館ガイドなどではなく、フレデリック・ワイズマン監督によるドキュメンタリー作品であり、確かに、期間中のダヴィンチ展、ターナー展、ティチィアーノ展の様子は贅沢に見られるし、学芸員による魅力的な作品紹介も味わえるが、そういった耳目を集める表面に留まらず、作品の搬入、セッティング、絵画の修復、美術館の運営方針を巡るミーティング(セインズベリ棟がハリー・ポッターのワールドプレミア上映で見世物的に利用されたことを苦々しく回顧していたりする)、そして冒頭のフロア清掃の様子に至るまでの裏側も含め、包括的にナショナル・ギャラリーの全容に迫っていく。

といっても、いつものようにナレーションも説明的なキャプションもなく、劇的な出来事も盛り上げる劇伴音楽もあるわけではない。それでも、清掃員のクリーナーの音から絵画修復作業の立てる繊細な響き、意外と賑やかな観客達の話し声など豊かな音声が作中に取り込まれている。また例えば、ルーベンスの「サムソンとデリラ」をスパイものものに見立てて活劇風に背景物語を伝える学芸員の説明に沿って、画面に映し出される絵画を見てみれば、デリラはまた違った表情を私達に見せてくれるだろう。如上、一見ミニマルに提示される情報に耳を澄まし目を凝らすならば、実に豊潤な世界がそこに展開されていることに気付かされる。

美術館映画としては私はアレクサンドル・ソクーロフ監督の『エルミタージュ幻想』がめちゃくちゃ好きなので、それよりは気持ち下げて、これくらいのスコアにしてみました！