子供たちの赤とんぼの合唱、ハンセン病の人たちの静かな拍手。長めの映画だったけど時間があっという間で、静かに心を動かされた。
山奥の、ネットも、テレビも、
ラジオや雑誌もたぶん届かない場所。
これから先の人生、二度と生で音楽を聴けない人たち。
(と思ったけど、今だってどれだけの人が「生」の音楽に触れているのかは謎です。)
好きなことをして食べていくということは一番大切な心を犠牲にしてないように見えるけど、
多分彼らの心にはそうじゃない人とは比べ物にならないほど無数の小さい傷がついている。
そして成功しない人の人生も、また成功した人と同じくらい貴いと思うのです。
女の出産とキャリアも並行して触れられつつもやんわりと男性中心主義に回収されていくその感じも当時はどうだったか分からないけど今的にリアルで私は嫌いではありませんでした。
映画を通してずっと根底で流れている優しさがとても良かったです。