うめ

みんなの学校のうめのレビュー・感想・評価

みんなの学校(2014年製作の映画)
3.6
ドキュメンタリー映画の良し悪しって、カメラワークだの編集だの音楽だのナレーションだのではなく、扱う題材そのもので8割くらい決まるように感じるときがたまにある。少なくともこの作品はそう感じた。こんな学校がある。こんな校長がいる。こんな問題児がいる。それを追ってみる。
当然、トラブルが起きる。でもこの学校では思いも寄らない方法で解決する。解決しなくても解決策を探る。これがすごい。先生たちもすごいけど保護者たちもすごい。理想や理屈はわかるけど普通はこうはいかない。教育現場は安い給料と長い労働時間、過酷な環境と聞く。本当によく頑張っていると心から敬服する。目まぐるしく次から次へと起きる問題を追っていくだけで作品になる。そのうち、ふつふつと怒りが込み上げてくる。こうした教育現場を国は行政は本気で支援しているのだろうか。怒る自分に気がついたとき、単に題材がいいだけじゃないことがわかるのである。
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