爆裂BOX

JIGSAW ゲーム・オブ・デスの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

JIGSAW ゲーム・オブ・デス(2006年製作の映画)
3.2
廃工場に集められた6人の男女。リアリティ番組「恐怖の館」の出演と聞かされた彼らは自分が一番怖いというシュチエーションを再現し、その恐怖を克服するというゲームに挑戦するが…というストーリー。
勝手に邦題だけシリーズ「JIGSAW」シリーズの第二弾です。
6人はそれぞれ支配者の指示通りゲームに挑戦するも、それは失敗すれば死を迎える命懸けの物だった、という内容です。
「目覚めたら見知らぬ廃墟で、命懸けのゲームに挑戦させられる」というこのシリーズの中では一番本家「SAW」に近いシュチエーションスリラーとなっています。いきなり見知らぬ廃工場に拉致されてるのにオーディションテープ送った「恐怖の館」だと言われたらすっかり大喜びする男連中はバカすぎますね(笑)
冒頭の前ゲーム参加者の裸足でガラスの破片の上歩かされたり、水槽の底にあるボタン押そうと顔突っ込むと硫酸で顔焼け爛れるゲームも中々の鬼畜度ですが、他のゲームも「局部麻酔しながら体内にある爆弾を自分で取り出せ」「暗闇の中で四方八方にショットガンに繋がれたワイヤーが張り巡らされた部屋から60秒以内に脱出しろ(ボタン押すと高温の光が出る)」「両手を拘束してる自分の腸をネズミに食わせて拘束解け」等どれもサディスティックなゲームのアイディアは面白いですね。特に双子の兄妹が挑戦させられる、椅子に縛られて、レールの上をドリルが顔めがけて進んできて、持ってるスイッチ押して自分のドリルを止めると相手のドリルが動き出すというゲームは鬼畜過ぎて最高でした。
硫酸で顔が焼け爛れたり、爆弾で体吹っ飛んだりする描写ありますが、安いCGで描かれててグロ度は高くないです。でも終盤の斧で真っ二つにされる描写は結構クオリティよくて「低予算だから大したことないだろ」と油断してたんでちょっとビックリしました。
キャラの中ではディランとシェリーの双子が良かったですね。ディランはグイグイ引っ張っていくちょっと俺様な所あって、シェリーは心配性で兄思いな性格ですが、ゲームが始まるとギャーギャー言いながらお互い庇い合う姿が良いですね。よりゲームの鬼畜ぶりが浮き彫りにされて。「兄だから妹守らないと」という言葉通りのディランの決断はグッと来たなぁ。ブランドンはあれだけ撃たれまくったのによく生きてたな。
刑事とFBIの女プロファイラーの捜査パートも偶に挟まれますが、ホラー映画のお約束というべきか全く役に立ちませんでしたね。
火傷顔の犯人は最初の方から顔出しますが、後半自分で斧や銃持って殺しにかかるのは何だかなぁという気がしますね。終盤で明らかになる動機は「何じゃそりゃ」という感じでした。復讐としては回りくどすぎだし手がかかり過ぎだろ。普通に探偵に頼んで見つければ良かったんじゃないのか?他の殺された人達全く殺される意味なかったのか。
ラストも今度はちゃんと殺して終わるかと思いきや、中途半端な所で終わりましたね。あそこから逃げおおせるとはしぶとすぎ。
パチモン「SAW」としてはそこそこに楽しめた作品でした。