『』の続編だが・・・。
1作目の余韻が、見事に壊れてしまった。
ホテルオーナーの若者の、若気の至りというにはあまりに愚かな振る舞い、風景のように流される格差(登場人物の何人かは、もちろん「経済的格上」だ)。そして、リチャード・ギアの登場で変わってしまった、作品のトーン。(それだけ、リチャード・ギアの存在感はスゴイ、ということなのだけれど。)
作品の其処此処に散りばめられた、しんと沁みてくる台詞や、よく計算されたシーンやエピソードが、何とか全体をつなぎ止めているものの、1作目のようにストーリーに惹きこまれる事はなかった。
それぞれの後日談を描くなら、スピンオフとして、短編集にしたら良かったんじゃないかなぁ・・・。富豪二人の間で揺れ、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ 』を読む年配の女性なんて、それだけで立派に主人公なキャラクターだもの。