ハレルヤ

合衆国最後の日のハレルヤのレビュー・感想・評価

合衆国最後の日(1977年製作の映画)
3.8
殺人の罪をでっち上げられた元空軍大佐のデル。仲間たちと脱獄し、軍用トラックを乗っ取りミサイル基地へ潜入する。ミサイル発射装置を抑えて占拠した一同は、アメリカ政府にベトナム戦争での機密文書の公開と逃走資金を要求する社会派サスペンス。

政府の暗部を国民に知らしめようと強行的な手段を取る元軍人。何とかして最悪の事態を回避しようと策を練る政府。そこまで派手さは無いけど重厚な雰囲気。緊張感に満ちた空気が終始充満しています。

何となくアクションが少ない「ザ・ロック」のような印象。嘘八百を並べ立てる政府への復讐劇がベースにあり、アメリカ全土を巻き込んだ危機的状況を巡り、高度な心理戦が展開。

作品に華を添える女性キャストもゼロで、「北国の帝王」「ロンゲスト・ヤード」「特効大作戦」など男臭い映画を撮らせたら抜群のロバート・アルドリッチ監督の手腕はしっかりと感じ取れました。

そもそもミサイル基地のセキュリティが甘すぎたり、基地内の隊員が弱すぎたりと突っ込みどころがあるのも事実ですが、分割画面で複数の登場人物の様子を同時進行で捉えるのも面白いですし、割と長尺ながらも最後まで飽きない仕上がりは流石だと思います。
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