過去視聴メモその76。
どら焼き屋の雇われ店長である主人公のもとに、餡作りが非常に上手い老婆がアルバイトとして雇われる。しかし老婆は元ハンセン病患者であり、せっかく増えた客足が再び遠のいてしまう…
我を通すけど心底優しい老婆を演じた樹木希林さん、お見事です！
タイトルにもなっている餡を煮詰める時の、静かなクツクツとした音に安らぎや安心感を覚え、それをじっと見つめながら作る徳江さんの笑顔が可愛い。
昔の病気を理由に、せっかく得られた居場所を奪われた…というか、店長を案じて自ら身を引いた徳江さん。隔離施設での会話が静かで、優しくて、穏やかで。だけどどうしてもやりたいことができない徳江さんが気の毒で。見た目や思い込みからの差別は誰の幸せにも繋がらないことがはっきりと分かる。
ラストの店長のように、少しずつでもいいから殻を破る人になりたい。
