早稲田松竹にて鑑賞。
樹木希林作品の最高傑作。
社会と距離を置かざるを得なかった人の再び社会へ踏み出す一歩を丁寧に温かく描いた素晴らしい作品。
永瀬さんと希林さんの静かで自然な振る舞いと噛み合ったやり取りには、時に笑ってしまい、誰もが共感してしまうでしょう。
隣に座っていたご老人は大いに泣いたり笑ったりしていましたが、全然嫌に感じず、むしろ老齢の方の気持ちが理解でき、良い体験が出来ました。
あん作りシーンは、丁寧で美しい好きなシーンでした。リトル・フォレストを連想させます。
内田伽羅を含め中学生役の方々も瑞々しく存在感を放っています。
合間に挟まれる木洩れ陽と風を感じるシーンが何とも効果的で、何とも河瀬監督映像です。
エンディングからエンドロールにかけても爽やかな後味を感じます。
生きることを肯定してくれます。今後も繰り返し観たい映画の一つとなりました。
