ねこみみ

バケモノの子のねこみみのネタバレレビュー・内容・結末

バケモノの子(2015年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

総じて面白かったけれど、気になる点がいくつか。

まずストーリーの導入部分がどう考えても千と千尋の神隠し。
迷い込む過程も気づいたらバケモノの街なのもほんのり台湾ぽいような食品が並んでいる市場も、、
それに加えて一郎彦がハクっぽいし。ハクっぽいなと思ってたらやっぱり同じく人間界からやってきた存在だったし。

偉大な作品から影響されるのは仕方ないし、なんせ細田監督にとってジブリは身近で偉大でもしかしたらちょっと憎い存在なわけだし、余計影響されやすいのかもしれないけれど、それにしても千と千尋だったなあ。
ここまで有名で成功している監督がこんな二番煎じみたいな設定でいいんだろうか。

旅の過程も簡素化されすぎててよくわかんなかったなあ。いるのかなあの描写。猿と猪八戒みたいな友達付いてくる意味わからんかったしなあ。西遊記かな?と思った

後半はオリジナリティ強くなって面白かった!
九太イケメンだし。
一郎彦の闇堕ち展開からいきなり雰囲気変わってびっくりした。

熊徹が心の剣になってしまう件は、熊徹と実の父どちらを選ぶことになってもモヤついてしまう視聴者の気持ちをうまく丸め込んだ感あってうまいなとしかおもわなかったw(という感想の時点で全く感情移入していないということがわかる)

最初から最後まで気になってしまったのが、役所広司と宮崎あおいと広瀬すずがまんま役所広司と宮崎あおいと広瀬すずなんだよなあ。
アニメを観てるのにずっと俳優の顔が頭にチラついてしまって、、現実に引き戻される感がずっとあった。
とくに楓に広瀬すずはかわいらしすぎる。もっと芯のある声と喋り方の人のほうが絶対キャラに合ってたと思う。キャラの芯の強さと、声のほんわかやわらか女子みたいな感じのズレにずっと違和感があった。
正直熊徹も見た目より声の方が弱くてなあ。宮崎あおいも、9歳の男の子にしてはしゃんとしすぎてる声で合ってなかったなあ。なんだかなあ。

まあでも声優に有名どころをポンポン投入するのも話題性のためのマーケティングのひとつなのでしょう。
俳優を使うなってことじゃなくて、例えば鉄コン筋クリートの蒼井優なんて本当に素晴らしくて、要はそのアニメのための演技ができるか?ってことなんです。アニメの中で見たいのは広瀬すずじゃないんです。アニメのそのキャラなんです。広瀬すずのままの感じでいくなら、そのキャラに広瀬すずが合ってるのか?が重要なんだけど、それがズレてるのでまあキャスティングが悪いんだろうね。

未来のミライがあまりにもひどかったのでちょっとびびってたけど、バケモノの子は総じて普通に面白かったです。ちなみに未来のミライも声優(上白石萌歌)がひどすぎて絶望した。ストーリーもひどかったけど。

細田守作品ではサマーウォーズが最上という状態から抜け出せず、最新作も地上波で見れればいいかというかんじだな。
サマーウォーズ、時をかける少女、おおかみこどもの雨と雪。良かったのはこの3つだけですね。今後も話題性に走ってクオリティ下がっていきそうな予感しかない。

ジブリもここ数年全く面白くないし、残念だ。
ねこみみ

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