くるまえび

バケモノの子のくるまえびのレビュー・感想・評価

バケモノの子(2015年製作の映画)
4.2
完成披露試写にて。
細田監督の作品をスクリーンで観たのは初めて。製作に3年かかったという熱量が映像からひしひしと感じられ、大満足な2時間でした。
「バケモノの子」というタイトルからバケモノの子であることに葛藤する話かな?と思っていたのですが、そんな小さなことに悩む話ではなく、これはあくまでも九太と熊徹がお互いに、一人の人間(熊徹はバケモノですが)として成長する物語。観ていて、その姿に自分の背中すらも押されたようなそんな感覚に。
そして豪華なキャストの好演も素晴らしい。
熊徹の役所広司。最近の彼の父役というともう渇き。のパパが浮かんでしまって怖くて仕方なかったんですがちゃんと乱暴で不器用でどうしようもないけれどまっすぐ九太と向き合うパパでした。(乱暴で不器用なのはあながち藤島と違わないかもしれない…)
そして九太の宮崎あおいと染谷将太。二方共に合う!一染谷将太ファンとして実はちょっと心配してた節があるんですけど、心配なんて無用でした。9歳と17歳の九太、どちらもとても魅力的。
楓役の広瀬すず。予告を観てちょっとぎこちないかな?と思ってましたがアフレコ初めてとは思えないほどもう堂々たるものでした。すごいなあ。
多々良、百秋坊の大泉洋、リリー・フランキー。二人が物語の語り手として一番初めに口を開くのですがそれが本当に良い。リリー・フランキーいい声だ…
他にも皆素晴らしいのですが、一郎彦の少年期、黒木華の声がきれいで台詞が多いキャラクターでもなかったのですが特に印象に残っています。
どうあがいてもネタバレしそうなのでキャストについて書きましたがとても良い映画だったと思います。私は少なくとも、ビリギャルを観るよりよほど勉強しようという気にもなったので夏休みなんだか勉強に身が入らないなあという人にも勧めたいし、サマーウォーズが好きな人にも勧めたい。
早くももう一度劇場で観たいです!
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