バケモノの子のあおやのネタバレレビュー・内容・結末

渋谷TOHOにて。
渋谷で観ると、終わった後に撮影場所？めぐりができてとてもよかったのでオススメです。

もはや「細田守監督作品」というブランドなのかもしれませんが、本作は圧倒的にシズル感がないというのは否めないところ。個人的に獣人間みたいなものやファンタジーが苦手なのもあるとは思いますが…。
何よりよかったなあと感じたのは一郎彦の存在。某スカイウォーカーを彷彿とさせる暗黒面への堕ち方はよかった。愛ゆえに。

もうひとつ、いまいちノリきれなかった点としては「同じひとりぼっちだった2人がー」と銘打っているわりには双方の"ひとりぼっち"の性質がまったく異なることです。クマキチの孤独に比べ、キュウタは最初の段階でも裕福な祖父母の家があったりと、居る場所がないというよりは居たい場所がないような、現代的な孤独を感じます。卑屈な見方をすれば、お母さんが死んでしまったから孤独、というような『おおかみこども〜』にもみられた母性の絶対性みたいなものがチラついて気になってしまいます。父親もさらっと登場してきて詳しい描写もなく、なんだか底が浅い。これ以上やるとやりすぎなのか？と思いつつも、どうしてもはいりこめなかった(反抗期なんだろうけど…)。

壁ドンはあざといと分かりつつもよかった。