チネマット通信

怒りのチネマット通信のレビュー・感想・評価

怒り(2016年製作の映画)
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🔴 ZOOM会課題映画 🔴
 
🎁こんな人にお薦め
・内容が深くて演技も光る邦画が観たい人
・世の理不尽への怒りと向き合いたい人
・信じたい誰かがいる人

👍お薦めポイント

 ある殺人事件の容疑者は、今どこにいるのか…。
 最初から最後まで感情をフルパワーで掻き立て、心を最深淵まで蝕むミステリー群像劇。感情の名前そのままがタイトルになっているだけあります。

 今作は2時間半の時間を使って、様々な怒りの形と、怒りや不安が招く様々な結果を全て深く心に刻みつけてきます。
 そんな感情まみれの内容を見事鮮烈なものとしているのが、豪華過ぎる出演者達。
 全員が演技派なので常に共感させられて、心がめちゃくちゃ疲弊してしまうほど😅


 すごいと思う部分の1つが、「ずっとクロスオーバーしない群像劇である」という所。全然関係ないところの話を3つ描き、それらの物語自体は一切重ならない。なのに、一切の違和感なくしっかり1つの物語として完成しているように感じられる。
 きっと、テーマが一貫していること、坂本龍一による音楽や演出の空気作りによって全体が1つのものとしてしっかりまとめあげられていることによって為せる技ですよね。すごい!


📝印象的な台詞

"疑ってんじゃなくて、信じてんだろ。
 分かった、なんか言えばいいんだよな?
 信じてくれてありがとう。"


😊投稿者 狐木つくね(@tknkitsunegi )