ほし

怒りのほしのネタバレレビュー・内容・結末

怒り(2016年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

「信じる」ことの難しさを考えさせられた。
得体がしれなくても、自分に害がなさそうなものは簡単に信じられるのに、ちょっとでも不安の種があると一気に信じられなくなって、信用すべき人を信用出来なくなってしまうっていう現実。自分も映画内の立場だったら壮介と直人のこと最後まで信じ通せる自信無い。(犯人直人だと思って観てたし…)
そういう信じることが難しい相手こそ1歩踏みとどまって慎重にいくべきだよなと感じた。
判断材料が曖昧なままに信じる信じないを決めて、信じた自分や相手、信じなかった自分を恨み、怒り悲しみで苦しみたくない……

綾野剛目的で観たのですが、
警察からきた電話が公園の草むらで倒れてた件だったこと、浮気と思った相手は兄妹的関係だったこと、心臓が弱いこと……それを全て知った時になんで信じてあげられなかったんだろう逃げてしまったんだろうという哲也の心境があまりにも惨すぎて辛いです。
そういう大事なことは伝えてないそんな不器用な彼が本当に波にさらわれてしまいそうな儚さで憂いを帯び過ぎていて素敵でした。犯人直人だと思って観ててごめん。2人一緒の墓に入ることないのかな、なんでこうなったのかなと悔やむきもちが止まらなく鑑賞後も引きずります。
あと綾野剛の体育座りに救われすぎる。あの長身脚長巨体が捨てられた子犬のように縮こまってちょこんと床に座る姿にキュン…
綾野剛のおかげでほぼ観てなかった邦画を観ている。視界広げてくれてありがとう綾野剛……
ほし

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