評判が良かったらしい一本を今さら鑑賞。
ゴジラの存在自体はフィクションだけど、東日本大震災や新型コロナによるパンデミックなどと重ねて観た人は多いと思う。
国家の意思決定の過程を揶揄するような序盤から一転して、アベンジャーズ的なアウトサイダーの集団が解決への糸口を探り出す中盤にかけてがストーリーの流れとしては気持ちいいところなんだろう。
最近、個人的に読み返している「沈黙の艦隊」や「加治隆介の議」などが扱うテーマとも近いものを感じたかも。
かわぐちかいじや弘兼憲史よりひと世代下の庵野秀明による日本という国へのひとつの批評として捉えたくなってしまう。
あるいはそんなのは全く的外れで、「ゴジラという映画史に残るレガシーを現代的に説得力ある形で描くには?」という視点から冷静に逆算したストーリーなのかも。
ひとりで観たけど、親世代や年長者と一緒に観て彼らの感想を聞いてみたいと思った一本でした。