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シン・ゴジラのPopilongのレビュー・感想・評価

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
4.5
ゴジラの歴史と魅力を十分に踏まえた上で、そしてまたゴジラというキャラクターをアップデートし、かつ庵野秀明がやりたいことをやりきるというとんでもない映画。

いやもう内容は乱暴に言ってしまえば、エヴァンゲリオン第六話「決戦、第3新東京市」の使徒をゴジラに置き換えて、そこに「巨神兵東京に現る」のエッセンスをブチ込んでいるだけなのだが、歩行と存在感だけで「制圧」していたゴジラが、覚醒し巨神兵化して東京を焼き尽くすシーンのカタルシスたるや、あまりのド迫力に死ぬかと思った。

ただ、庵野としての”新機軸”みたいなものがみられず、エヴァの新作がいつになっても出来ない現実も相まって、彼の限界も同時に感じてしまった。

しかし、手垢にまみれて海外勢に勝手に改変されてしまったゴジラというキャラクターを、本来の 重厚感に溢れた神々しい存在に戻し、圧倒的に面白い映画を作り上げた庵野秀明、やっぱ半端ない。
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