こやまです

シン・ゴジラのこやまですのレビュー・感想・評価

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
5.0
2016.07.29 T・ジョイPRINCE品川 Sc.11 IMAX Digital
2016.08.01 109シネマズ二子玉川 Sc.7 IMAX Digital
2016.08.19 立川シネマシティ Sc.a 極上爆音上映 日本語字幕
2016.10.30 TOHOシネマズ六本木 Sc.1 東京国際映画祭 英語字幕

レビューをサボりまくっていたら、本作のレビューを熱気が落ち着いた時期に書くことになってしまった(笑)

予定調和の人間ドラマを排除した点が素晴らしい。
東京国際映画祭でのトークショーで、東宝のプロデューサーが当初は人間ドラマを要請していたと言っていた。
これにより、本作がモキュメンタリーのようになりリアリティが増した。

本作は日本人の持つ国内外の政治に対する考え方が色濃く出ているため、究極の国内向け映画だと感じる。(良い意味で)

英語字幕でも観たが、台詞の字幕に肩書きなどの字幕にと、時にはスクリーンの半分以上が字幕で埋まる程であった。
しかし、字幕の量も本作では日本の政治の象徴であるため、北米公開時に字幕公開がされたことは本当に嬉しかった。


これまで洋画邦画を問わず「3.11を経験した日本だからこそできた表現」というような宣伝に懐疑的な印象を持っていた。しかし本作はまさに「それ」であった。
映画を観ていて、驚きやホラーの恐怖ではない、本当の恐怖や畏怖を感じたことは初めてだった。
見慣れた日本の景色だったこととモキュメンタリー要素、そしてゴジラの造形がそうさせたのだろう。