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クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃のるんPANのレビュー・感想・評価

2.5
B級洋画でありそうなパニックモノと感動モノが混ざっていて、大人でもそれなりに楽しんで観れる出来。

劇場版クレしん低迷期を脱し、第1作の興収22.2億円を上回るシリーズ最高興収(22.9億円)を記録。20億円超えは第2作以来。

1992年に始まったアニメ「クレヨンしんちゃん」はゴールデンでの放送ながら初回視聴率4.0%と大惨敗。その後1993年のSPで視聴率28.2%、1994年の通常回で視聴率27.7%と国民的人気アニメに。この時代にしんちゃんを観て育った世代が子育て世代になったという点や、社会人以下の大学生や高校生世代にも浸透した点(劇場版ドラえもんやコナン同様)、前作「ロボとーちゃん」が大人からのウケも良く持ち直したことなど複合的な要因が絡み合い、本作でのシリーズ最高興収更新に繋がったように思う。また、2014年のアニメ「クレヨンしんちゃん」の平均視聴率は10.0%と復調したほか、アニメ部門の視聴率では独走状態の「サザエさん」に次ぐ2位にランクインすることも多く(逆に言えば「ちびまる子ちゃん」と「ドラえもん」の視聴率が低迷)、アニメでの勢いが劇場版にも反映された可能性も多少はありそう。

ちなみに、シリーズ最高興収を記録したものの、映画ランキングでは初登場4位が最高。同週公開が、「ドラゴンボールZ 復活のF」「名探偵コナン 業火の向日葵」「ワイルド・スピード SKY MISSION」と、いずれも当時のシリーズ最高興収を記録した作品とかち合ったため。
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