デニロ

女奴隷船のデニロのレビュー・感想・評価

女奴隷船(1960年製作の映画)
3.0
連合国に制空権、制海権を握られ断末魔の日本皇軍。南方軍が今更だがドイツ製レーダーの設計図を入手し、菅原文太に大本営まで届けさせるという密命を与える。菅原文太の乗った輸送機は米軍に撃墜され海の藻屑となる、が、謎の貨物船に救出され一命を取りとめる。その船は南方に売られる日本女性を乗せた奴隷船。そしてその奴隷船を、中国人の海賊が襲い菅原文太と女たちを除きに皆殺しの憂き目にあう。

とこんな感じで、新東宝のボリュームのある女優たちの胸、二の腕、太腿などを強調しつつ、いかに海賊たちから逃れるかというサスペンスになるはずなのだが、先の奴隷船の女王様だった三原葉子がぽっちゃりした顔であちらにこちらにと裏切り続け何が何だか分からなくなる。菅原文太の密命などどこかへ行ってしまい、数分に一度の割合で着衣の乱れた女たちの右往左往を見せつけられる。ロマンポルノの女優の裸シーンを出す仕組みの先駆けか。

1960年製作公開。原作舟崎淳 。脚色田辺虎男 。鬼才小野田嘉幹監督が描く海洋大活劇という触れ込み。快男児菅原文太、可憐三ツ矢歌子を妖艶三原葉子が喰らう。最後までしたたかに女王様の三原葉子でした。
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