あなぐらむ

女番長 感化院脱走のあなぐらむのレビュー・感想・評価

女番長 感化院脱走(1973年製作の映画)
3.9
杉本美樹を主演に据えた、女番長シリーズの番外編的女囚もの。
渡瀬恒彦が参加する事で、失踪する若者達の逃走劇は反権力とユートピア幻想を描く青春編と変化した。アクションの切れ味、なんとも甘酸っぱいリリシズムが娯楽映画として結実している。中島貞夫の長所が出た良作。

それにしても杉本美樹は映画の為にバイクも大型車の免許も取らされて(大型は無免許?)、ちゃんとやって見せてるのは凄いと思う。この後「暴走パニック大激突」で再び渡瀬恒彦と組む訳だけど、「女番長 感化院脱走」の方が圧倒的にいい。女の魅力に満ち溢れている。

本作の渡瀬さんもいいよ。杉本美樹らちょっと心配な演技部をしっかり支えてます。後にこの看板を背負う事になる叶優子も出演。伊佐山ひろ子の姿も。
音楽は荒木一郎、歌唱は太田美鈴(梶芽衣子の妹さん)。