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ディオールと私のkmiwのレビュー・感想・評価

ディオールと私(2014年製作の映画)
4.2
同じデザイナーとはいえマックイーンの内面をえぐる悲壮感溢れるドキュメンタリーとは異なり、雑に丸めて言うとハイソなプロジェクトX。
ラフ・シモンズ氏がかのディオール就任後初めて挑むオートクチュールの記録でございます。ディオールと言えばファッションに興味が有っても無くてもご存じの生活トータルコーディネートブランド、ではないですよ。芸術品です。人の指先がこんなにも美しい物を作り出す、その過程をじっくり魅せてくれる佳作です。
デザイナーが頭に描くそれを形にするために、最高の職人達が集まり切磋琢磨する姿!それは日々仕事をする自分の姿とも重なる部分が有りや無しや、そこまでの情熱は注いでないんだけどさ。
とにかくショーの日程は決まっており、締め切りが近づくにつれ空気はヒリヒリし、修羅場の連続。コスパだって考えないとならないしさ。
でもそれをくぐり抜けたその先の至福といったらね。そりゃあ自分等の作ったドレスを見て「美しくて泣けてくる」と言いたくもなるだろうよ。
エンディングに続くオートクチュールのショーは圧巻。表のモデルだけじゃない、裏方達が会場のどこでそれを見守っているかをしっかりと見せてくれる。
感動しました。仕事とは真剣に取り組めば喜びがあるんだろう(と想像するのみ)
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