みはらん

母と暮せばのみはらんのレビュー・感想・評価

母と暮せば(2015年製作の映画)
4.2
なんて優しい映画なのだろう。
ここ最近の山田洋次監督作品の中でいちばん好きだった。

日常の回想シーンしかり、
吉永小百合とにのの会話シーンしかり、とてもよかったなあ。

原爆で亡くなった息子と母の話ではあるけれども、もちろん戦争なんてなかったほうがよかったに決まっているのだけど、決してそんなことをつらつらとただ並べたてる感じもせず、会話の言葉ひとつひとつ、所作ひとつひとつから、なんというか、生き残った母のかなしみ、それでも前を向こうとする強さ、息子の人生を絶たれたやるせなさ、と同時に生き残った人たちへの愛情を手に取るように感じたのでした。

吉永小百合とにのは言わずもがな、さらっと出てきた本田望結ちゃん、良い演技をするな。
町子と浩二の回想シーンもそれはそれは思わず微笑んでしまう愛らしいシーンでした。
またいつか自分が母になったら見たいな。
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