片腕ファルコン

母と暮せばの片腕ファルコンのレビュー・感想・評価

母と暮せば(2015年製作の映画)
3.8
戦後70年の大トリを飾った作品。
(見たのは年を跨いでしまいましたが..)

とりあえず浅野忠信の映画は全て観るという信念の元…映画鑑賞しておりますので。。

実は試写会当たったり、友達からも誘われたりしたのに行けず…公開されると意外にも賛否両論のレビューが流れてきてて若干後回しになってしまいました。。

おじいちゃん、おばあちゃんに囲まれて鑑賞しましたが…
コレは…素晴らしいと思います!!!!

山田洋次監督のここ20年くらいで一番ツボでした。

確かにファンタジー要素が盛り込まれて今までのテイストと変わってくるのでそこが受け入れられない人も居そうですが…。

まずあの原爆のシーンに妙なリアルさというか恐怖を感じました。学校の講義を受けているといきなり衝撃で死ぬ訳ですよ。。今のテロだってこういう事でしょう。

そこでニノが死んで、お母さんである吉永小百合の前に霊体として現れる訳ですが…
そのルールがまさかのコロコロチキチキペッパーズの天使のネタに若干似てる!!!!!!!ぐ、偶然ですよね。。

そこで2人は思い出を語りながら回想シーンなどを挿入させてくのですが…何気ないエピソードにマジで号泣しました。となりのお婆ちゃんも泣いていましたよ。。

ニノにはフィアンセの黒木華が居まして彼女も健気で本当に良い子。どうかプライベートも良い子であってほしい!!

そして家族愛、恋愛エピソードだけじゃなく、時折、戦争の残酷さも盛り込んできてハッとします。このほのぼのエピソードとの揺さぶりが良い効果をもたらしてて正直、ド直球の『野火』より突き刺さりました。

そして…この映画のエンディングなのですが…もしかしたら賛否別れてるのはここなんでしょうかね。。だとしたら僕もあんまり納得いってないです。そこの感想はネタバレになるので言いませんが…。
でも何だかんだ言ってエンドロールもお婆ちゃんと一緒に涙涙涙ですよ。

ちょい役ながら重要な役でもある浅野さんももちろん存在感バッチリでした!!

これは…オススメなんですけど…どーなんでしょうね。。