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ライフ・オブ・ウォーホルのSariのレビュー・感想・評価

ライフ・オブ・ウォーホル(1990年製作の映画)
3.7
第27回アートフィルム・フェスティバルにて鑑賞。
今回特集された映画作家クリヨウジが『芸術と生活と意見』としてアーティストを撮っていることにちなんで、ジョナス・メカスの〈映像による人物像〉を特集した。

ジョナス・メカスの作品には、メカスが語る通り画面の美しさが損なわれるため字幕が入っていない。特に16mmフィルムでは字幕が大きすぎるからである。昨年イメージフォーラムから借りた『リトアニアへの旅の追憶』の35mmフィルム上映は、字幕を入れるのを許可した。

友人のポップ・アーティスト、アンディ・ウォーホル追悼のため、これまで撮影した膨大なフィルムでの「日記」のなかから、ウォーホルに関わる部分をピックアップし編集した作品。

ライト・ショーを合体させた1966年の伝説的ヴァルヴェット・アンダーグラウンドのライヴから始まる。1971年センセーションを起こしたウォーホルの展覧会。この展覧会では、2023年「アンディ・ウォーホル・キョウト」でも見ることができた、牛アートなど代表作品の展示風景が見られる。
その他、ウォーホルと共に過ごした休日など82年までのウォーホルの姿が、早いカットで流れていく。イーディ、ニコ、ギンズバーグ、ジョン・レノン&オノ・ヨーコ、ポール・モリセイ、ミック・ジャガーなど様々なアーティストも作品中に登場する。
メカス調の断片的なカット割の早い映像のリズムと、バックに流れるバンドの演奏のリズム感がマッチして気持ちが良いというか観る側もノってくる感覚である。

日本では、映画『ソングス・フォー・ドゥレラ』と共に“ナイト・ウィズ・アンディ・ウォーホル”として劇場公開された。

2023/10/25 愛知県芸術文化センター
第27回アートフィルム・フェスティバル
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