まぬままおま

だんだんこのまぬままおまのレビュー・感想・評価

だんだんこ(1960年製作の映画)
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大林宣彦監督8ミリ作品。

階段でマリをついて遊ぶ母子(?)。階段の上下の運動とそれによって人物の成長を描くのは、後の尾道を舞台とした物語に引き継がれていく。マリの主観ショットが不思議にあるのだが、それをするためにコマ撮りをしてわざわざもうひとつマリを準備して影をつけているのだから驚きである。

ロングショット、ミディアムショット、クローズアップのショットをジャンプしてつなげたことは、本作の発明にしたいと監督は前説でいうのだが、黒澤明の『七人の侍』やさらにその前のジョン・フォード作品でやっているとのこと。この3人の連なりを感じれるのは面白い。またジョン・フォードについて言えば、『転校生』で一男の家の壁に『駅馬車』のポスターが貼ってあるから意識はしているのだろう。