今作で78歳の史上最高齢でドイツ映画祭最優秀主演男優賞を受賞したドイツの国民的喜劇俳優ディーター・ハラーフォルデン主演による人間ドラマ。
最愛の妻の病気をきっかけに夫婦で老人ホームに入居するパウルは、メルボルンオリンピックで金メダルを獲得した伝説のマラソンランナー。70歳を超えても健康なパウルは老人ホームのレクリエーションや規則にとらわれる施設側の態度に耐えられず、ベルリンマラソンに挑戦することを決断するのだが……。
ディーター・ハラーフォルデンは撮影のために9キロ減量し、マラソンにも初挑戦。
1952年のヘルシンキ・オリンピックのマラソンで優勝したのは、人間機関車といわれたチェコスロバキアのエミール・ザトペックで、銀メダルはアルゼンチンの選手である。また、劇中、パウルは、1956年、メルボルン・オリンピックのマラソンでも優勝したと出てくるが、メルボルンでの優勝者はフランスのアラン・ミムンで、2位はユーゴスラビアのフランジョ・ミハリク。1956年のボストン・マラソンの優勝者は、フィンランドのアンティ・ヴィスカリである。
★2014年ドイツ映画祭
主演男優賞(ディーター・ハラーフォルデン)
★2015年テヘラン・ジャスミン国際映画祭
男優賞(ディーター・ハラーフォルデン)
【原題/Sein letztes Rennen】
彼の最後のレース