よくもわるくも音楽制作/レコーディングという作業のダルさ、停滞感がそのまま映画になっていて、 60 数分のランニングタイムがものすごく長く感じられた。友だちの部屋で音楽をつくる、という空気感はそのまま映画にパッケージングされている。ただ、映画として見せる技巧が、あとすこし加えられていたら……すくなくとも退屈な映画にはなっていなかったはず。でも画角としてスタンダードサイズを選択したのは、特にオムスがビートを組んでいく前半ではとても効果的だったと思う。最終的にできあがった楽曲はそれほどおもしろいものじゃない。