映画業界の中で定評のある、と思われる、橋口監督作品
人は落ちるとこまで落ちると覚醒剤に手を出す
という、しっくり来ないどん底の描き方
冷たい熱帯魚もそうだったが、日本の屋内とその美術
ホームレスを見たくないような感覚に似ている、目を背けたくなるような、見ている自分の顔が気づくとしかめてしまっているような、逃げ出したくなる場所のような。
こんな家は全日本の家屋のどの程度のパーセンテージなのだろうか?
というのも、これぞ日本的、という屋内だぞ! と見せつけられているわけだが、日本映画の教科書的屋内なんだろうなと。こういう屋内に住む人々というものは、こういう生態なんだぞと。
いやーーーな感じ
を描いてこその映画だぞと。
役者に思い詰めたような演技をさせることが映画としての価値が高いのだろうか、、、
役者が役に入り込みすぎることによって、自然を通り越してしまい、実在すると思える想像力の外に出てしまい、引いてしまう、、、
過剰、と感じる
その原因は、演技に頼りすぎている、演技至上主義、究極の演技があれば流れなど淀んでも構わない、いやむしろ淀ませ止まらせてその役者の演技を観客の眼球にねじ込んでやろうとしているからだろう。
これが究極の演出だ!
これが演技の境地だ!
わかるか、コノヤロー!!
ふむふむ、確かにいい演技なのだろう、、、
真に迫る、リアルな言い回し
しかし、それを立ち止まらせられ、見せつけられれば見せつけられるほど、興味を失って行く自分がいる。
眠気とあくびに襲われる
断片的にリアル、断片的に迫真の演技、だけど安易な堕落とどん底、しかもダラダラ長い
ただ、最後、闇を抜けた登場人物たちにほっとして、良かったと思えたので、ちょっとだけいい映画ではあった。個人的に。