何かもう、凄い良い。
邦画って、映画って、こうであって欲しいって思うような作品。しょうもない演技が下手な美男美女並べてるだけの映画撮ってる監督たち、これ観てそろそろ反省しろぃ。
それにしても出演者ほぼ全員演技がうまい。特に篠原篤の演技、むっちゃ自然でドキュメント見てるみたいやった。
脚本も凄くいいし、彼の境遇に対して何に思いをぶつけたらいいのか、でも何も出来ないジレンマを「ドラマ」になるような派手なものにせず、変にヒーローに祭り上げたり、狂気の人間に仕立てるでもなく、「あぁ、そうだよね。」って皆が思うであろう人間像を作り上げて演じてる。本当凄い。逆にリアル。
細かい部分の演出や表現が苦しい。本当に橋口監督は日常の表現がうまい。同僚先輩の人柄とセリフも最高なんだよなー。
色んなプロットが絡み合う構成になってるんだけど、どれも重めのテーマにユーモアや希望、応援がほんのちょっと入ってて、苦しまずに見れるのも救われる。
成嶋瞳子のストーリーも最高に好き。何でもないおばさんがほんのちょっとかわいく見える、あの演技、空気感も凄いし夫婦の姓処理シーンもショックだったけど、何と言っても乳首いじくりながら普通の話をするあの名シーンは凄すぎる。リアル！
他にも好きなシーン一杯ある。ほんまいい映画観た。
