イチロヲ

スーパーGUNレディ ワニ分署のイチロヲのレビュー・感想・評価

4.0
警察庁に所属している女性捜査官(横山エミー)が、闇に潜んでいる巨大権力と対峙する。篠原とおるの劇画を映像化している、ポリティカル・アクション映画。製作は日活ロマンポルノの精鋭部隊によるもの。

男勝りの女性捜査官が活躍する王道パターンだが、見た目のカッコ良さばかりを取り繕っている凡百の作品とは違い、本作では主演女優が「汚れ」を演じている。この「汚れ」があるからこそ、カタルシスが活きてくるということ。それが、いちばん大事。

車一台がやっとの路地裏でのチェイスバトルと、廃人同然にされた主人公が再起動するまでの流れ、そして反目しあっていた相棒(ジャンボかおる)とのあいだに友情が芽生える展開が、ひたすらエキサイティング。

前半部の追走劇にインパクトが集中しているため、後半部の銀行内部を舞台にした犯行劇にトーンダウンの感が否めないが、総合的には満足できる出来栄え。主人公の上司が岸田森というだけで底上げ評価。
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