喜連川風連

仁義なき戦いの喜連川風連のレビュー・感想・評価

仁義なき戦い(1973年製作の映画)
4.6
「おやっさん。弾あまだ残っとるがよぅ」

主人公 広能が戦後直後の混乱・欲望渦巻く闇市で仁義を通そうとするが、各人の思惑の中でことごとく跳ね返されていく。

まさに仁義なき戦い。
誰のために戦っているのかわからなくなる。
その圧倒的リアリズム。恐るべし。

そして渡瀬恒彦、菅原文太のカッコよさよ。
ロストテクノロジーならぬ、ロストパーソン。

時代柄もあり
二度とこんな映画、作れないだろう。

芸能界とヤクザが密接に関わっていた時代ということもあり、役者自身〜組の〇〇親分をイメージして演じたのだそうだ。

とにかくたくさんの人が死ぬ。

死に際のテーマ。
義理と仁義。

虚無と暴力とカタルシスが入り混じる名作。

腹切って、オレンジ色の液体を出すシーンが頭にこびりつく。

叫び転がり、キレキレの編集が炸裂する。
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