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劇場霊のRUNPENのレビュー・感想・評価

劇場霊(2015年製作の映画)
2.5
案の定チラホラと、ここフィルマークスでは、ぱるること島崎遥香ちゃんが叩かれているが、女優ぱるるはそんなにいうほど悪くない。
(まぁ私はぱるるファンだが、それを差し引いても、どこがアカンねん?と思う)
アイドルだAKBだというだけで叩くのはバカのやることで批評でもなんでもない。

つまんなかったからといって主演俳優だけを叩く行為はいい加減にしろ。
この低評価は根本的に企画、脚本、演出、編集といった映画そのものの出来の悪さが問題なのでは?
監督だけが悪いわけではない。とも言っておく。

そもそも劇場の霊ではないこの映画。
「サスペンス風」「謎解き風」にするのはいいが、結果真相を20年前の当事者に話を聞きに行くだけというのはお粗末すぎるでしょう。
そのための余計なシーンも多いし、その過程も説得力なし(小道具スタッフが20年前の新聞をみつけるだけ、簡単に見つかる作家のお家、車の中で話するだけ、つまらないシーンが多すぎ)なのでここが、怖くない、冷める、つまらない、と言われる原因なのでは?

余談だがぱるるを呼び出しておいて公園の何でもない階段に座らせるの超気になる。
せめてベンチにしろ。何だあれ?喫茶店とか電話で話すとかもっと何かあるだろ。
あと上着脱いで腕の包帯をこれでもかと丸出しで「大した事ない、気にするな」とか言われてもぱるる気にするよ!
町田啓太君がバカみたいだろ!

ただ真相を突き止める直前、「一緒に行くか?」と言われた時のぱるるの「え?」(なんで?)って顔は超行きたくない感じで最高です。

そしてその真相も、不慮の事故で亡くなったお姉ちゃんの呪いの人形なんだが、なぜ妹を殺す?お姉ちゃんなにを怨んで呪ってんの?ひょっとして自分ばかり苦労していると思ってて家族を恨んでたのか?
エリザベートと同じ…若さを呪ってる!ってお姉ちゃんそんな人だったの??
お父さんが人形作家って設定もとってつけた感が否めない。呪いの人形はそこらのマネキンでもいいよ。
長女の人形を作るってのは狂っていていいとは思うのだが、劇場も舞台も女優も関係ない真相。

不慮の事故で亡くなった娘の人形作って、んでそれが悪霊になったから壊すって行き当たりばったり感。オープニングとぱるる達が話を聞きに行った時とぱるるの幻覚と同じこと何回もやってる無駄。
無駄といえばやたらと稽古シーンが多く「劇場」を強調したかったのだろうか、中途半端な女優の苦悩や成長話も無駄に感じる。
1番無駄なのがクソ演出家がネチネチセクハラパワハラするシーン。何回もいらん。アイツそんなに重要か?ぱるるがしょんぼりするだけのシーンばかりになってかわいそうやろ!困り顔ぱるるだけで間が持つと思うな。
あとリアルな干からびた死体にお金かけなくてもいいよ、何体も。造形はたしかにスゴいけど。

最終的にお姉ちゃん人形が海外ホラー風のモンスターになるところも問題だ。意味わからん。
そんなら最初から謎のモンスターでいけ。
だがモンスターのわりに攻撃が女性にはキスして生気を吸い取るという超地味な描写。誰の趣味だよ、あのキスシーン。
CGでシワシワになってよくわかんない謝罪する足立梨花ちゃん気の毒。
男はなぜか惨殺されるようだがそんな場面はひとつもない。
人形目線で映る、無能な刑事がヒィーって言ったり、意味深な口調で出番が多いクセに特に何でもなかったクソ演出家が助けてーって引きずられたりはするが何だあれは。
ナメてんのか。

結局日本的怪奇映画なのか海外的スプラッターなのかサスペンス的謎解きなのか、どれも曖昧で方向性がハッキリしてないのがダメだ。
作ってる人達も何作ってんのかわかってないのだ。

しかし恐怖シーンには良いところもある。お姉ちゃん人形のたたずまいや雰囲気は良かった。オープニングの荒唐無稽なシーンもアレはアレで面白い。人形の目が動く時はどれもキタ!って感じでいい。
終盤ぱるるが血飛沫を浴びるシーンも良かった。だが対決するならもっと早くして欲しかった。あのキレる感じがぱるるっぽいのに。
最後の凛とした表情のJK姿のぱるる!と不滅のお姉ちゃん人形の首!
なんだこのオチ。
第二弾は絶対ないでしょ。好きですが。

そして流れる余韻もクソもないタイアップ主題歌。これも一周まわってJホラー(Jホラーって言葉もバカすぎるよな)らしくてもうどうでもいい。









舞台女優を目指してた娘が不慮の事故で亡くなった。
その後同じく女優を目指すぱるる達の周りで人形怪現象が起こる。女優仲間とその謎を調べると、昔この劇場で事故があったらしい。
てっきりその亡くなった娘の霊が人形に取り憑いてるのかと思いきや、実は娘はライバルの女達にいじめられていた挙句屋上から転落。事故という事になっていたが、事実殺されていたのだ。
その真実を知った娘の父親が犯人に復讐する為に呪いの人形を装って怪現象を起こしてたのだが、パワハラ演出家やイジメ加害者の女達に正体を暴かれる。
がしかし本当に娘の霊が取り憑いていたのはぱるるだった。ぱるる(と娘)の復讐が今始まる!
困り顔だけじゃないぱるるを見よ!!

まくらを強要するクソ演出家(もちろん亡くなった娘も脅されていた)をぱるるがブチ○すシーンは必須です。くらえ!2人分の怨み!!
足立梨花ちゃんはいじめっ子役?いやいや最後にぱるると娘の幽霊をさとす親友役の方がいいかしら。
もちろん娘の父親もなんらかの犠牲を払って(ケガするとか気絶するとか死ぬ!とか)で娘の幽霊も正気を取り戻す。(幽霊の正気とは)

そして謎解きする仲間は小道具のスタッフの男じゃなくて、当然女優仲間の女の子達です。怖がりながらも仲良く謎解きする。捜査中にも怪現象はバンバン起こります。キャア!キャアー!っつって叫びながら。
ああ、かわいい。

妄想が止まらなくなってしまった。


まぁサスペンスホラーにするなら二転三転の展開は欲しいところでしょう。リングはそのあたり面白かった。

女優霊とはなんにも関係無かったのも残念。しかしまぁ女優霊には優と幽がかかっていて面白味があるけれど、今作は特になんもない。雰囲気に勘違いした。げきじょうれい。だもの。浄霊ってこと?いや、違うな。
パッケージのぱるるの顔に謎の指がかぶってんのも意味なかったし。
昔死んだ天才女優の霊がぱるるに憑依して…とかそういう妄想いくらでも出る絵面なのにもったいない。
キャッチコピー?の「ぜんぶ、ちょうだい」って何だそりゃ?

とまぁ色々不満は言ったが、ぱるるの衣装は色々あってかわいいし、足立梨花ちゃんもかわいいし、町田啓太君のいつも何も考えてなさそうな顔もかわいい。
あらゆる場面でギャーギャーツッコミながら観る映画でした。
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