希少なジョージア(旧グルジア)映画です。
とある国の調子こいた爺さん独裁者と、
更に調子ぶっこいた孫男児の話です。
独裁者が、官邸から街を一望しながら、電力停止の命令を発すると、
街の灯りがすべて消えて真っ暗になり、孫も大喜び。
孫にも同じように命令させて、何度もやっているうちに灯りが点かなくなります。
ついに、反体制分子が蜂起したようです。
独裁者は家族を先に自家用飛行機で国外に逃がしますが、
孫息子だけは、爺さん独裁者と一緒に残るとダダをこねます。
すぐに家族の後を追って国外逃亡するつもりが、
味方と思っていた軍も反体制派に寝返ったので、
官邸に戻れなくなり、国内を逃亡することになります。
変装して、流しの興業者を装いつつ逃亡している間に、
悪政によりすさんだ社会と、自分に対する不平不満を見聞きしてしまう
という内容です。
とてもシンプルな内容ですが、
体制は、時が来れば、信じられないくらい簡単にあっけなく
ひっくり返るものであるという感じが良く出ていて、
なるほど実際こんな感じなんだろうなぁと思いました。
甘やかされて育った孫の、
状況を飲み込まないお花畑なバカさ加減に、
鬱陶しさが募っていき、しまいには殴りつけたくなってきます。
まあ、それだけよく演じていると言うことができます。
序盤だけ出てきて国外に逃げてしまう仲が悪くて罵り合う美人姉妹が、
結構好き。